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Vol. 31 回転木馬(メリーゴーランド)

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  月に一回、 飲み屋さんで軽く酒とつまみをやりながらテーマに沿った話をする「酒と話」。新シ リーズ『自分の中のヒット曲たち』の8曲目です!! "作詞生活50数年。600曲以上を作ってきた中で、売れなかった曲の方が圧倒的に多い。だけど、(売れなくても)作者として「良い歌が書けた」と思う歌がたくさんある。いつかはそういう自分が気に入っている歌だけを集めて、例えばLP盤など形にして、もう一度世に問いたいと思ってる。それが俺の作詞家としての集大成 " 回転木馬(メリーゴーランド) 歌:氷川きよし 作曲: 永井龍雲  2012年 / 日本コロムビア  付き合いの長い外村ディレクターが当時(日本)コロムビアで氷川きよしさんの担当をしている時に、人生歌にチャレンジさせたいという依頼をもらった。前回*話したけどLPの1曲だから多少冒険もできるということもあって、杉さん*の「すきま風*」とか「明日の詩*」みたいな路線の歌を氷川さんの歌の幅を広げるためにも…というディレクターの意向があっての依頼だった。  人生には生きていく中で傷ついたり、ヘコんだりすることもあるけど、大きく見れば必ず良いこともある、まぁ循環というか。例えば、傷つき散った花も季節が巡ればまた咲くし、悲しい夜にまたたく星も朝になれば消える、とか自然と同じで人生には色んなことが順ぐりに回ってくるんだということを伝えたくて、回転木馬、メリーゴーランドに例えて書いた。杉さんの歌との比較で言えば、この歌の方が同じ人生歌でも少し若い感じに仕立てた。  これは推測だけど、俺が観に行った氷川さんのコンサート*で、この歌をBGMに使って自分の色々な過去の活動の映像をステージ上に映し出す演出をしてたし、氷川さんの中でも何か特別に感じる歌なんじゃないかと勝手に思ってるけどね。  前回のブログでは、時代を映す歌作りを心がけてるっていう話をしたけど、実はそれとは別に時代に左右されない普遍的な歌というのも大事。そういう意味では人生歌っていうのは流行り廃りがあまりない。自論だけど、どういう歌手であれ、1曲でも人生歌っていうのは自分のバイオグラフィーにあった方が良いんじゃないかと思う。歳をとっても歌えるから。だからこの歌が氷川さんにとってそういう1曲になってくれれば、という思いも込めて書いた。  活動も再開する